BitCometをインストールして使い始めて、もう少し設定を改善してみたい、というディープなファン向けのコンテンツです。
この設定を行なったからといって、あなたの回線の速度以上のダウンロード速度が出るわけがないことを理解してください。
また、あなたの環境に合わせた設定値が必要なこともあります。
BitTorrentというP2P技術は、常に高速にダウンロードできるわけではないということを理解してください。
様々な条件があり、それらが全て整ったときに限り、高速なダウンロードが実現されるのです。
その様々な条件には、以下に挙げるあなた側でできること以外に、ピア/シードの数、ピースの普及具合、相手の回線速度、プロバイダの規制など、あなただけではどうしようもない部分もあるのです。
ダイヤルアップの人はADSLに、ADSLの人は光に、光の人はビジネスタイプに。光が無理ならより高速なADSLプランに。
予算と環境の許す限り高速な回線に切り換えることがまず大事です。
回線が用意できたら、現状把握のために、回線速度を計測してください。時間帯によっても結果が違いますので、主に利用する時間帯などに計測してください。
計測する場合には必ず、ダウンロード速度とアップロード速度の2つが計測できるサービスを利用してください。契約している回線の○○Mとか○○メガとかは全く関係ありません。
BitCometで利用しているKB/s(キロバイト毎秒)を読み取る場所は以下の通りです。
ダウンロードの結果の見方
推定転送速度: 45870.967kbps(45.87Mbps) 5,733.26kB/secアップロードの結果の見方
50.63Mbps (6.32MB/sec) → MB/sec の数字を 1000 倍して、6,320kB/sec としてください。下り受信速度: 63Mbps(63.9Mbps,7.99MByte/s) → MB/sec の数字を 1000 倍して、7,990kB/sec としてください。
上り送信速度: 40Mbps(40.9Mbps,5.1MByte/s) → MB/sec の数字を 1000 倍して、5,100kB/sec としてください。
なお、他のサービス用に。
kbps → kB/sec は 8 で割ります。
Mbps → kB/sec は 8 で割ってから1000倍してください。
間を開けて何度か実行してみて、自分の環境がだいたいどのくらいか把握することが肝心です。BitCometの転送能力がフルに発揮されている時に、このぐらいの数字が出たら完璧です。(現実はそうも行きません)
BitCometはBitTorrent互換クライアントで、BitTorrentのトラフィックはインターネット上の通信の60%をしめる、と言われることもあります。また、各ユーザーのアップロード帯域を積極的に利用するため、高額なアップロード帯域を潤沢に確保するのが難しいプロバイダーは、ユーザーのアップロード帯域に制限を課しているのが現状です。これらの情報をまとめているサイトなどをあたって、制限の緩いプロバイダーを選ぶ必要があります。
鬼制限のプロバイダーのままでは何をどう設定しても無駄です。
ISPおすすめランク
http://isp.oshietekun.net/index.php?FrontPage
などの情報を参照して、選んでください。気をつけることは、無制限の快適な環境を提供しているプロバイダーがあることが分かって、BitTorrentでバリバリ使う人がそのプロバイダーに殺到したら、そのプロバイダーも制限をせざるを得なくなるでしょう、ということです。つまり、本当に快適なプロバイダーと回線の組み合わせは、ずばり書かれていることはないと考えていいのではないでしょうか。
ただ、ダメなプロバイダーを見分けるには、非常に重宝することと思います。
BitTorrentは、完全なファイルを持っているシーダーと、不完全なファイルしか持っていない他のピア(リーチャー)と協力しながらダウンロードをしていきます。シーダーが全くいないTorrentやリーチャーがごく少数しかいないTorrentは速度が出ません。より多くのシーダー、リーチャーの存在するTorrentを利用してダウンロードするようにしてください。
リーチャーが多い方が、それだけ高速なダウンロードができる可能性が高くなります。
また、集まっているピアが高速な回線を持っているTorrentの方が早くなります。Torrentが配布されている国によって、その可能性が変わってくるでしょう。
ダウンロードを高速にするためには、アップロードの速度も速いことが大事なのですが、ADSLなど、アップロードとダウンロードの速度の限界値が極端に違う回線の場合には、アップロードの速度を制限することによって、かえってダウンロードの効率を上げることができます。
TCP/IPの通信は、ダウンロードを続けるためにも、若干の信号を送信しなければなりません。
ADSLの細いアップロード帯域がアップロードのためにフルに使い切られていると、次のダウンロードを促す信号の送信が阻害されてしまいます。
そのため、目安としては、回線のアップロードの実効速度の80%程度をアップロードの速度制限に設定してください。
たとえ、アップロード速度を制限したとしても、アップロード帯域に余裕のあるピアが多数存在する、良好なTorrentなら、あなたのダウンロード速度は、アップロード速度を遙かに上回る可能性はあります。
また、アップロード速度が出ない回線の人は、アップロード速度を制限するもう一つのメリットがあります。
アップロード速度の速いピアにより多くのピースが流れるようになりますので、その次にはあなたはその高速なピアからデータを高速に受け取ることができるわけです。
これらのことから明らかなように、クラスタのメンバーがすべてADSLの場合は、たいした速度は見込めないでしょう。
BitCometはポートをランダムに選択して、好きなポートで通信をすることができます。
最近はBitTorrentによるネットワークへの負荷を嫌って、ポート6881~6889での通信を制限しているプロバイダーが増えてきました。
これらの伝統的なポートは避けた方がよいこともあるでしょう。
BitTorrentは高速な転送時は負荷が高くなります。これはやむを得ないことで、BitTorrentでの使用に定評のあるルーターに買い換えることも検討してみて下さい。
BitTorrentは非常に多くの数のセッションをピア同士で張ります。
ですが、Windows XP SP2 では、そのセッション数に影響する、TCPIPの接続試行数が10という極端に少ない数字にセットされています。これは、猛威をふるったウィルスなどの影響を抑えるためと思われますが、正しくウィルス対策を行なっていれば、TCPIP.SYS にパッチを当てて、同時により多くのピアと接続を試みることができるようにすることも有効です。
手順は、
を参照してください。
十分な帯域のある回線で実行させる場合、無線LANがボトルネックになります。
無線LANで接続していて、通信がしばしばとぎれたり、回線速度ほど、速度が上がらないようなら、有線での接続を検討してみてください。
手に入るTorrentを片っ端からむやみにダウンロードしていると、それだけでプロバイダーから帯域制限を受けたりしてしまいます。
よく吟味して必要なTorrentのみに絞ってダウンロードするべきでしょう。
複数のファイルが含まれるバッチTorrentの場合は、自分の必要なファイルのみを指定してダウンロードした方がよいでしょう。